2020年４月から働き方改革の一環として正規雇用と非正規雇用の不合理な待遇差をなくす目的で同一労働同一賃金が始まります。（中小企業は2021年４月から）
ざっくり言うと「同じ仕事をしているならば、同じお金をもらえるよ」という事ですが、制度の名前は聞いた事があっても、関心がない人も多い事でしょう。
ただし、この制度私たちの生活に大きく影響してくる事は必須です。
同一労働同一賃金が始まる事で私たちにはどの様な影響が出てくるのでしょうか？
同一労働同一賃金は必ずしも良い事ばかりではない。
企業も含めて働く全ての人達にとって良い制度であって欲しいものですが、それぞれの立場で考えてみると、一概にメリットだけではなさそうです。
①中小企業が人件費増によって苦しい経営を強いられる。
もしも本当に社員の事を大切に考えている企業があるのであれば、今回の制度によって増える人件費を企業側の利益から賄う事となるため、企業としては、より多くの利益の追求と、コスト削減を求められる事になります。皆さんが経営者であればどちらを選ぶ事でしょう。中小企業の経営者の方は悩むところかと思います。
②非正規雇用労働者の雇い止めリスク
今まで不遇な状況下でボロ雑巾の様にこき使われてきた、非正規雇用労働者にとっては、待遇や賃金格差がなくなるというメリットは大きいでしょう。しかしコスト増を懸念して非正規雇用労働者の採用を減らす企業が増える可能性があります。また正規雇用労働者と同じだけの成果を求められ、責任がのしかかってくる事を忘れてはなりません。
③正規雇用労働者を待ち受けているのは成果主義、収入減、リストラ
同一労働同一賃金によってもっとも辛い立場になるのが、正規雇用労働者です。
健全な企業であれば今よりも利益を追求する事を第一と考えるため、今よりも生産性を上げる経営努力の必要が出てきます。このためより成果を求められます。
頑張って結果を出した分しっかりと評価されて、待遇にしっかりと反映される評価制度が整備されれば、働き手にとってはモチベーションの向上にも繋がります。一方でやる気もなく、ぼ〜っと仕事をしてきた人たちはリストラを覚悟しなくてはなりません。
又、健全な企業でない場合には、大した経営努力もせずに、安易なコストカットでひとまず対応してくる事でしょう。例えば非正規雇用労働者の給与に合わせて、正規雇用労働者の給与を下げたり、ボーナスカット、手当廃止等の企業が増える事も容易に想像ができます。合理的といえば合理的なやり方ですが、それでは何のための働き方改革なのかわかりませんね。
これから始まる同一労働同一賃金は体力がある大企業であれば、理想的な形でスタートを切る事ができるでしょうが、体力の無い中小企業にとっては死活問題となります。
ブラック企業の増加、、人材の流動化による人出不足、一人当たりの仕事増、人手不足倒産、等々いろいろな問題が噴出してくる可能性があります。
また最近は、日本型雇用の見直しについて頻繁に議論されていて、経済界の要人から発言を耳にする機会が増えましたね。
終身雇用、年功序列、新卒一括採用、これらの今まで日本を支えてきた制度自体が現在の競争が激化しているグローバル社会では通用しなくなってきているのです。
自分一人で生きていく力をつけよう！
情報がいくらでも転がっている現代社会、会社に頼らずに個の力で稼ぐ事が可能な時代となりました。いえ、個の力で稼がなくてはならない時代になりつつあるのです。労働者の未来はこれからも先行き不透明です。
企業としてもいつリストラをしても良い様に副業を解禁しているのです。
暗いニュースばかりで、これからのご時世どうすれば良いのか暗い気持ちになる人も多くいる事でしょう。
しかし落胆する必要は全くありません。むしろ変革の時こそ大きなチャンスが訪れるものです。
何かが変わる時こそ大きく稼ぐ時です！
資格を取得して専門性を身につけたり、副業や資産運用、起業するなど稼ぐ手段はいくらでもあるわけですから、行動する事で自分の身は自分で守る事はいくらでも可能です。
働き方改革や一億層活躍社会など聞こえの良い制度に完全に身を委ねてはなりません。
ただ時が流れるのをじっと待っているのではなく、情報を収集して自ら行動すれば良いのです。
それだけで今以上に豊かになる事ができます。
もっとも苦しい立場となってしまう人は、自ら何も調べずに行動しない人です。誰もが携帯電話やパソコンを持っている時代ですから、後は有益な情報を自ら得て、自ら行動するだけです。
答えは既にあちこち転がっています。
変革の時、賢い一歩で豊かな人生を歩んでいきましょう。
それではまた。
